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印刷・プリプレスシステム

プロセスレスプレート導入  CTP化率向上も校正・検版に課題

山浦印刷株式会社 様(以下 敬称略/山浦賢一社長)は、2005年12月、セイコーアイ・インフォテック(SIIT)の大判モノクロプリンタを導入し、校正・検版のコスト削減と作業効率を向上させた。

同社は主にレイアウトが複雑な頁物や学参物印刷が得意分野。昭和14年創業という老舗の印刷会社で、山浦賢一社長で三代目となる。

主要業務は出版印刷物。自社内での製作は組版から印刷・折りまで。組版システムは出版印刷物でなおも需要が多い写研システムに加えて、顧客からのデータ入稿などに備えてマッキントッシュとウインドウズのDTPワークフローも整備している。

印刷機設備は2色両面兼用機。4色以上の印刷や製本は協力会社へ外注に出している。同社が立地する文京区関口周辺の一 帯は一つの印刷工場とも言えるほど、東京都内の中でも印刷・製本業者が密集している地域。このため近隣の4色機を持つ印刷会社に、自社で出力したプレート をすぐに運んだり、他社の製本工場にフォークリフトで平積みのまま印刷物を運ぶことができる。分業に適した環境にあり、得意分野への特化戦略が有効に働 く。

CTP化への取り組みは1996年に始まった。当時、アグフアのイメージセッター「セレクトセット アバントラ44」と、フレキシブルプレート「セットプリント」でCTP出力を開始。現在では一部の業務を除いてフルデジタルの生産ラインが構築されている。

2005年春には、国内初となるアグフア・ゲバルトの現像処理のいらないケミカルレスCTP「アズーラ」に対応した CTP出力機「エクスカリバー45E‐アズーラ」を導入。当初は通常のサーマルプレートでの運用を考えていたが、アズーラが発売される情報を得るととも に、セットプリント導入時のアグフアに対する信頼性と、環境ニーズの高まりから無現像処理のCTPでの運用に踏切った。また学参物関連で利用する写研シス テムとの親和性もアグフアのシステムを選択する動機になった。

同社のプレートに占めるCTP率は100%に近い。在版フィルムを活用しなければならない仕事やフィルム入稿された仕 事以外は全てCTPを利用するようになった。その一方で、フィルムを利用した生産工程には存在していた青焼校正がなくなった。このため同社では検版・校正 システムとしてカラーインクジェットプリンタを利用していたが、出力に時間がかかったり、コスト高になるなどの課題を抱えていた。

case01_ph1.jpg同 社の業務部工務課の片野稔主管は「お客様に校正を出す場合はモノクロの頁物でもカラーインクジェットプリンタで校正紙を出力していました。また社内の検版 用としては全判をA3判に縮小して出力してコストがかからないようにしていました。しかし、インクジェットプリンタで校正紙を出力するとコスト的に厳しい し、A3判では文字が小さくなり判別しにくいという問題がありました」と、CTPワークフローの課題を指摘している。

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品質で導入を即決  高生産性で営業効率もアップ

昨年10月に東京ビッグサイトで開催された「JGAS2005」。同社の山浦社長はその視察中、SIITブースに出 展されていた高速・大判モノクロプリンタ「LP-1010シリーズ」に目を止め、その場で校正・検版システムとして導入を決めた。他社のモノクロプリンタ を検討したものの、品質面で不安があり導入に踏み切れなかったが、「LP-1010の画質は申し分ない」と判断。展示会場で「JGASに来た甲斐があっ た」というほど展示機種を高く評価した。

山浦社長を決断に至らしめた背景は、インクジェットプリンタによる校正・検版コストが最大のポイントと推測される。 校正・検版専用にモノクロプリンタを導入しても、コストの削減分で機械のイニシャルコストはわずかの期間に回収できると見通した。あくまで憶測だが、仮に インクジェットプリンタからのコスト削減分が校正紙1枚あたり約500円で、月間400〜500枚分がLP-1010に移行したと仮定すると、月に 200,000円から250,000円分のコストが削減される。そうしたコスト面での計算に加えて、LP-1010は品質面で顧客に受け入れられると判断 した。

もちろんコストと品質だけでなく、スピード面でもLP-1010は効果を発揮している。現場の片野主管は「社長の狙 い通り、品質的には問題ありません。アミも的確に表現されるので、モアレのチェックも可能です。それに加えて、LP-1010の高い生産性は業務効率化に つながりました」と述べている。

出版関係の顧客が多いため、最終校正は「青焼き校正で」という要望が多い。しかし、フィルムのないCTPワークフ ローで、青焼き校正を出すにはコストがかかるし効率が悪い。そうしたニーズに応えるため、同社ではLP-1010で出力した校正紙の表裏を貼り合わせ、折 丁を作る。LP-1010導入以前にはインクジェットプリンタで対応していたため、出力待ちの時間が発生していたが、LP-1010導入後は「貼り合わせ て折る作業が追いつかないぐらいにLP-1010は出力スピードが速い」。

case01_ph2.jpgLP- 1010の出力スピードはA1判で毎分6.2枚。これはインクジェットプリンタに比べて20分の1の時間になる。営業担当者が校正上がりを待つ時間もゼ ロ。顧客からの校正戻しもFAXで対応できるため、営業担当者が顧客から、現場の印刷見本用に高価なインクジェット校正紙を回収する必要もなくなり、営業 効率も向上するという副次的な効果も現れている。

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1bitTIFFで運用  月1,400枚以上を出力

case01_ph3.gif同 社のCTPワークフローは1bitTIFFで運用されている。写研システムやマッキントッシュ、ウインドウズのDTPシステムで制作された印刷用のデータ はワークフローシステムのアポジーでPDF化されて製版処理された後、RIPされて1bitTIFF化される。1bitTIFFを、面付けソフトのファシ リスで面付けしてLP-1010から出力。校了の指示があれば、その1bitTIFFをCTPに出力する。訂正が入った場合は修正後、当該ページだけを再 RIPして面付けし直してCTPで出力する。面付けした大容量のデータを再度RIPし直すことがないので、作業効率が高いワークフローといえる。

2005年12月からLP-1010を運用し始めて、2006年3月にはひと月で1200mを出力した。A1換算で約1,400枚以上になり、繁忙期とはいえ、ほぼ休む間もなく稼動した。

片野主管は「正直、モノクロプリンタにこうした使い方があるのかと驚きました。LP-1010は期待通りの活躍しています。見当精度も向上しており、欲を言えば両面ができればもっと効率化できる」とSIITへの新たな期待を芽生えさせている。



山浦印刷株式会社
東京都文京区関口1-39-10
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FAX 03-3203-4910
http://www.yamaura-print.co.jp/


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